10th Mar.2010
〜 中里美幸 和装撮影練習記 〜

昨今その美しさを見直され、人気を集めている和装での結婚式。日本人なのだから日本の伝統衣装で、という考えはとても自然なことだと思います。
着物には柄の意味や季節感、いわれなどがあるそうです。そのままの撮影が基本のスナップ写真では、それらの柄はなかなか再現しにくいもの。特に白無垢は、白の中の白を写すので、本当ならもっとしっかりと時間をかけて撮影したいものです。
その点、スタジオ撮影では、花嫁さんのお顔、角隠し、綿帽子と共にお着物も美しく見えるよう専用のクリップで留め、お袖には厚紙を入れて整えます。ご新婦様やお母様が一生懸命選んだお衣装。キレイに残したいものですよね。
スナップの撮影では、お着物のお直しはもっぱらお着付けの先生や介添えさんにお任せしているのですが、カメラマンも正しい知識を持ってお直しできれば、僅かな時間でもテキパキとお着物を整え、お撮りして差し上げられる!!時間が限られている中での撮影には、こういったスキルは必要だなと思いました。
そんな思いの中、昨秋イースターエッグで和装の型物撮影の講習会が開かれました。社内の講習会は皆で協力して行うもの・・・ということでモデルの大役を仰せつかりました。打ち掛けを着た新婦の気持ちを少し知ることができた貴重な体験でした。
和装のモデルの立場から
打ち掛けはとにかく暑い!
この練習会を行ったのは10月の後半だったのですが、汗をかく程暑かったです。ただ立ったり座ったりしているだけなのに。他のスタッフは皆涼しい顔をしています。皆が順番に手に持っていた資料等で扇いでくれました。
この時は薄めの白無垢でしたが、中にはお布団のような色打ち掛けを見かける事もあります。披露宴会場は大抵、薄着の女性ゲストを気遣い室温はやや高めになっているもの。それに比べ、肌襦袢に掛下、打ち掛けを重ねている新婦様は暑いと感じるでしょう。
体の自由が利かない
胴が丸太になったような感じ。自然と姿勢はよくなるものの、強制的によくさせられている感じなので疲れます。足下も歩幅がいつもの半分程なので歩くのも一苦労です。
モデルをしての感想は、以前より感じていましたがポージングの指示の難しさです。体の向きや手の角度等、言葉だけではわかりづらい事もあります。圧迫感を与えない距離や方法で直接ポージングをつけることも必要だなと思いました。触り方一つでも“こうされると気になる”“こうなら気にならない”があるのです。
フォトグラファーの立場から
後日、今度はモデルとしてではなく講習に参加しました。
実際に触ってみると、自分が着ていた時はこれをもっとこうした方がいいのにと思っていた事がなかなかうまくいきません。クリップを留める位置も、ちょっとずれるとうまく留まらずにはずれてしまいます。普段、ささっとやっているスタジオの方の手際の良さに感服しました。きれいに扇状に広がったお裾や美しく整った袖等は鍛錬された技術によるものでした。体験したように、打ち掛け姿で長時間立つのは大変な事。ましてお式当日の限られた時間での撮影では素早くかつ美しく整えなくてはならない。このような講習会を行う事で技術を身につけていく事はとても重要だと思いました。
今回の2回にわたる講習会では、撮る側と撮られる側の両方を経験をすることができました。この貴重な体験を活かし、新婦の立場に立った気遣いや美しいかたちをつくるための技術の向上に努めていきたいと思います。
改めて、カメラマンはシャッターを切るだけの仕事ではないと感じました。
中里美幸について
笹倉評
イースターエッグで一番おとなしめの中里美幸。でも、心は本当に強いです。
それはさておき、中里と言えば「猫」と言うくらいの猫好き。生活の全てが猫のためにあると言ってはばからないその一途ぶりは、感心を通り越して感動すら与えます!!
過去記事






